お店を良いお店と判断する基準
飲食店経営者や従事者たちは、ほかのお店に行くときどのような点をチェックし、そのお店を良いお店と判断するのだろうか? その法則がわかれば、はずれのないお店選びができるはずだ。

まずは大手居酒屋チェーンの店長に話をうかがってみた。
「私がもっとも気になるのは、やはり接客ですね。これはひとりの従業員の接客態度やマナーという意味だけではなく、店鋪規模に対して何人の従業員を配置しているのかも重要なポイントです。料理やお酒をオーダーしたいときに、手を挙げればすぐに気づいて注文をとりにきてくれるというのは気持ちの良いサービスなのです。座席数に対して十分な人員が配置できているお店でしたら合格です。そのお店は人件費に余裕がある、つまり売上の良いお店なんだろうと判断できます。

売上が良いお店というのは、得てして提供する料理のレベルが高かったり、従業員の接客レベルも高いので、リピート率も高いのだろうと判断できます。これは客の入り具合を見ればだいたいわかると思います。
同店長はほかにも以下のポイントが良いお店の条件だと教えてくれた。ひとつは清掃が行き届き、さらに季節感のある内装を心がけているかどうかである。清掃に関しては、とくにレジ前とトイレがきれいなお店はお客を迎える意識の高いお店だと判断できるそうだ。
続いてのポイントはコストパフォーマンスの良さである。お客が支払う代金以上の満足度を与えられているかどうかは、やはり外せないポイントだろう。

同店長はさらにお勧め商品の売り方にも注目している。大量仕入れをした食材やロスとなり得る食材を、いかに魅力的な商品に変えて提供できるか、お店のセンスがわかると言えよう。

盛り付けに表れる料理への要情
では飲食店の経営者はどのような視点でお店を格付けているのだろう?
都内で居酒屋を営む経営者に話をうかがった。「従業員は経営者の鏡ですから、やはりそのお店で働く従業員の応対を見ます。従業員がきちんと教育されているお店ですと、経営者がどれだけお店に対して情熱や愛情を注いでいるのかうかがい知れます。そういったお店はコンセプトのしっかりした良いお店だと思いますね。

そのほかに注目しているのは料理の盛り付けです。飲食店の商品はあくまでも料理やドリンクですので、それを売る努力は大変興味深いポイントになります。盛り付けが美しければ、例え安価な食材を使っていても価格に見合っているような気にさせますからね」
同業者たちの意見を総括すると、従業員の接客が良いお店かどうか判断するための重要な要素になるようだ。このような意見を参考に、良いお店を選びたい。

外食時にここだけは注意
外食続きは健康によくない、といくら言われても、どうしても外食の機会は減らないものだ。だが、それでも、外食時の「店選び」「メニュー選び」には気をつけたい。 外食時に一番肝心なのは、いつも客があふれているような店で食事をすることだ。

それも、テレビのグルメ番組で紹介されて一気に人気が出たような店ではなく、地元の客で何十年も繁盛している店である。 そうした店は、品質のいい食材を入れないとすぐに客に見抜かれるので、手を抜けないのだ。常に手を抜かないから、それでまた常連客が増える、というように好循環を繰り返えされている

そうした店を探すのにも、タクシーの運転手に聞くのは避けたい。運転手は紹介料をもらえる店を紹介するケースが多いので、商店街の人にまめに聞くことだ。 「安心できるレストラン」を選ぶときに重要な目安となるものがもう一つある。

それは、キャベツをちゃんと店で千切りにして出しているかどうかである。カット野菜を使っているようでは、その店は避けたほうがいい。些細なことに思えるかもしれないが、経験的にもこれは信頼できるポイントなのだ。

「メニュー選び」について言えば、まずは「加工度」がなるべく少ない料理を選ぶことである。できるだけ食材の元の形がわかるものがいい。たとえば魚なら、刺身よりは、焼き魚定食のほうがいい、という具合だ。

加工度が高ければ高いほど、栄養価は消失していくし、細菌類に汚染される可能性は高まるのだ。 最後に、出張や旅行で知らない土地へ行ったときに、簡単に「安心できる店か、即退散する店か」を選別する方法としてよく伝えられている二つの方法を紹介しよう。

①品書き(メニュー)がしっかりしているか。店の料理の特徴などが書いてあるか。 ただ漠然とメニューを書いてあるのでは、店の主張がないわけで、原材料へのこだわりもないと思ったほうがいい。

②付きだしに「出来合い」を出していないか 付きだしは関西では「アテ」という。「初見の客と店との最初の挨拶」とも言える付きだしを、業務用スーパーで買ってきた添加物だらけの品物ですませているようでは、店の質も自ずと明らかである。

業務用スーパーに行くと、びっくりするくらいの「付きだし」が売られている。個人客も普通に入れるので一度覗いてみるとよい。「あの店の付き出しと同じだ」と思うものがゾロゾロあるだろう。


飲食店でまず最初に受けるサービス
飲食店でまず最初に受けるサービスと言えば水とおしぼり。実はその1本のおしぼりから驚くべき、店の実情がわかってしまう。 もともと江戸時代に旅籠が旅人の手足の汚れを落とし疲れを癒すため、水桶で手ぬぐいを絞ったものを用意したことがおしぼりの始まりと言われている。自家製のおしぼりの他に大規模な量を扱う貸しおしぼり業者が出現したのが、昭和30年後半。

その後、もっと安価で保存も楽な紙おしぼりが普及し出すと貸しおしぼり業界の価格競争が激しくなってきた。 貸しおしぼりの値段は素材によって変わり、1ダースの重さ80匁(300グラム)から始まり、重くなるほど値段が上がる。現在、いちばん安価なもので1本10円未満といったところだ。ちなみに高級店の素材もよく厚いおしぼりの単価は、この何倍以上の金額になるので経費としてはバカにならない。しかしサービスの差別化を計るツールとしておしぼりは重要な意味を持っているので、店側もあえて高いおしぼりを使うのである。

また、安いおしぼりにはいろんな落とし穴があるのも事実。まずいちばんは、おしぼり業者の管理体制の問題。安価なおしぼりは需要が多いので多岐な職種に渡って使われる。ざっとあげるとレストラン、居酒屋などの飲食業界、病院や介護施設、さらにはヘルスやピンサロなどの性風俗まで。ある統計では″手や顔を拭く以外におしぼりを使用している施設は35%という数字も出ている。

そうやってさまざまな場所から、回収してくるおしぼりはどのように洗浄するのかというと、いちいち選別はせず、まとめ洗いするのが主流。洗浄方法はゴミをとり、強力な殺菌漂白剤を入れたドラム式の巨大洗濯機で60度以上のお湯を使って数回、すすぎ洗いを繰り返す。一行程にかかる時間は平均1時間強。しかしいくら消毒しようとも、染み付いた匂いなどはなかなかとれず、その結果、塩素が混じったあの一種独特の生臭いような異臭を発することもある。


あなたの外食時の「店選び」の決め手
あなたの外食時の「店選び」の決め手は味でしょうか。場所も値段も気になるでしょう。どんな食材が使われているのか、安全にも気になります。店構えを含め店内の雰囲気や店員の接客態度によって、足を運ぶ店が変わることもあるのではないでしょうか。

外食の機会は、少ない人でも月に1~2回、多ければ週に3~4回という人もいることでしょう。
各店舗は何人の従業員とパート・アルバイトで運営されているのでしょうか?用意している座席は何席で、1日に何回転するのでしょうか?来客数はどのぐらいで、平均単価はいくらぐらいなのでしょうか?

知りたいことのひとつに売上高があると思います。「おあいそう」とレジで1000円を支払った場合の各店舗の原価や経費、営業利益の内訳を知れば「そんなに儲かっているのなら、もう少しまけて」と思うような店もあれば、儲けを出すのに四苦八苦している店もあるのが現実です。

古びたテーブルや食器の店より、ピカピカの店を選びたいというのが多くの客の本音です。そして食材も中国産ではなく国内のものを使って欲しいものです。ライバル店や行きつけの店、行ってみたい店などの店舗の資産価値はどの程度で、新規オープン時にはいくらぐらい投資するのでしょうか?

店舗の資産価値でいえば数百万円台のところもあれば、1億円を超す店舗もあります。新規オープンへの投資は1店舗数千万円の店舗が多いようです。ちなみに、開業や店舗改装のために投じた資金は、一括ではなく、何年かに分けて費用として原価や経費に計上する決まりになっています。それが減価償却です。つまり、決算書に「減価償却費」と計上されていても、実際には会社から資金が流失しているわけではないということは、おさえておきたいポイントです。

儲かっている会社は安い食材を仕入れて高く売っているかもしれません。ここからも食の安全をはかることができます。