台所用洗剤について

台所用洗剤台所での洗い物は毎日のことですから、洗剤についての不安を感じている人もいることでしょう。洗剤の主成分は、汚れを落とす作用のある界面活性剤。界面活性剤には、陰イオン系、非イオン系、両性イオン系があります。

この中で、活性酸素発生などいちばん不安の大きいのが、陰イオン系の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム。次が、アルファオレフインスルホン酸ナトリウム、次に不安なのが、アルキルスルホン酸ナトリウムです。

なお、これ以外の界面活性剤も、直接的な健康への害は小さくても、石けんの界面活性剤、脂肪酸ナトリウムを除いて、体内に入ると、他から入った環境ホルモンの体内での蓄積を促進させる働きがあるとも言われています。また、非イオン系のアルキルフエノールは、排出されたあと分解されてノニルフェノールという物質に変わります。この物質が環境ホルモンであることが問題です。

しかし、アルキルフェノールは、工業用合成洗剤の界面活性剤としては、よく使われますが、現在、家庭用洗剤には、ほとんど使われていません。
洗剤には、もうひとつ不安物質があります。界面活性剤ではありませんが、助剤の一つとして使われている蛍光増白剤。これも、環境ホルモンの不安がいわれています。

また、歯磨き、シャンプーなどでは、殺菌剤、防腐剤としての、パラ安息香酸、BHA,BHT、サリチル酸、湿潤剤のプロピレングリコール、香味料のサッカリンナトリウムなどの不安があります。

食品用のラップについて

次に、食品を包んだりするラップ類。塩ビ系ラップの原材料、塩化ビニル、塩化ビニリテンには、二つの問題があります。燃やされると、環境ホルモンのひとつ、ダイオキシンが発生すること。それと、塩ビ系ラップに可塑剤として使われる「フタル酸エステル」などの環境ホルモンの溶出の不安です。

食べものに直接ふれる食器や容器類(ほ乳ビンも含む)、子どもが口に入れがちなおもちゃも関心の高いところでしょう。食器や容器の原料樹脂に使われているポリカーボネートとメラミンが問題です。

カーボネートの原料、「ビスフェノールム」は環境ホルモンで、これが、食器や容器の使用中に溶けて出てくる不安があるのです。メラミンには、その原料のホルマリンが、やはり使用中に溶け出て、健康に害を与えるのではないかという不安があります。なお、ホルマリンの溶出が心配な原料は、メラミン樹脂以外にも、ウレア樹脂、フェノール樹脂などがありますが、メラミン樹脂以外は、あまり使われていません。




0trong>なる。なぜなら、魚の体内に水銀が蓄積されている期間が長いほど、その濃度が増してゆくからだ。

さらに、深海魚の水銀値が比較的高いのは、水銀などの有毒物質が海底に沈殿するのが要因だといわれている。魚が肉食か草食かという点でも、水銀値は異なる。食物連鎖の関係で、肉食の魚が一番高く、雑食魚はその次、草食魚は最も低くなる。イワシやニシンなど草食の魚は水銀値の低い魚であることがわかる。

では、魚といっしょに入ってきたメチル水銀は、どのように体に悪影響を及ぼすのだろう。国立水俣病総合研究センターの疫学研究部調査部部長の坂本峰至氏はこう説明する。
「メチル水銀は、システインというアミノ酸と結合して、メチオニンというアミノ酸に似た形になります。そして、消化管から栄養分といっしょに吸収されます」吸収された水銀は、体の中でさまざまな臓器に蓄積されるが、特に脳に取り込まれる特徴を持っている。ケラチン(システインの重合体)からなる髪の毛にもメチル水銀は取り込まれやすい。そのため毛髪水銀値は体内に取り込まれたメチル水銀量の指標となっている。日本人は、2~5ppmくらいと言われているが、諸外国のデータを調べると、この数値は日本に続く世界第二位の魚消費国アイスランド人より8倍高いのだ(アイスランドは小魚を多く食べる習慣がある)。

「メチル水銀による健康障害は神経症状が主な症状です。症状の程度は、取り込んだ量や期間、年齢によって異なってきます。かつての水俣病のように成人の中毒症状が感覚障害(じんじん感、触られても感じにくいなど)や、小脳失調(まっすぐ歩きにくい、動作がスムーズにできないなど)視野障害、聴覚障害であるのに対し、胎児期にメチル水銀中毒が起こると、脳性麻痺や知能障害が起こります」

脳には、血液脳関門という毒物を脳に取り込まないようにする仕組みがあるが、システインと結合したメチル水銀は、この関門を容易に通って脳に入ってゆく。体内に取り込まれたメチル水銀は、少しずつ尿や便と一緒に排泄される。体内のメチル水銀が半分になる期間は、一般に70日で、一方的に蓄積量が増えるのではなく、常に排泄もされている。しかし、メチル水銀を多く含む大型魚ばかり食べ続けていれば、体内水銀量は増えることになる。それを避けるためには、水銀濃度の高い魚を食べたら次は、小魚など水銀値の低い魚を摂ることで、体内水銀値が上がらないように考えて食べる必要があるのだ。

大量にメチル水銀を吸収すれば、成人でも症状が出ることは、話にも出ているが、胎児の脳に対する影響はさらに大きい。「胎盤は、母親の血液に含まれている有害物質が赤ちゃんに入らないようにするろ過装置の役目をします。しかし、メチル水銀はアミノ酸(システイン)に結合して胎盤を容易に通過し、胎児に1.5~2倍の濃度で蓄積されてゆくのです。

現在の魚の水銀濃度ではすぐに影響が出ることはないと思います。妊娠初期、中期はさほど心配はありません。しかし妊娠後期は脳が成長する時期なので食生活は気をつけてください。また、母乳からはほぼ検出されないという調査結果が出ているので、母乳から乳幼児には水銀は伝わらないと考えてよいでしょう。
メチル水銀は活発に活動している細胞のところに移行する。人間の場合、脳、免疫機能細胞に移行しやすく、特に胎児は細胞活動が活発な分、移行しやすい。
1990年のWHOの報告では、母親の毛髪水銀が10120ppmであると、胎児に障害が現われる危険性が5パーセントであるとしている。さらに、最近のデータでは、10ppm以下でも胎児への影響が出る可能性も指摘されている。胎児性水俣病研究を長年続けている熊本学園大学社会福祉学部福祉環境学教授の原田正純氏が語る。

「妊婦が微量の水銀を摂取することによって、へその緒から水銀が移行して、子供に集中力や注意力、記憶力が乏しかったり、細かな運動ができないなどの機能障害が出るというレポートは既に発表されています。日本は水俣病の教訓がありながら、なかなか妊婦に注意を呼びかけようとしなかった。昔から国民に対しての情報提示が正確ではなかったことが、一般消費者の恐怖をかえってあおる結果を引き起こしてしまったのです。

胎児における水銀の影響の実例をもっているのは日本だけだった。だからこそ、その後も、もっとわが国独自の実験調査をおこなうべきだったのに、そうした地道なことはせずに、逆に蓋をしてしまおうという動きから、実態調査をしてこなかったのである。



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